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日々採算をつくる

 経営というものは、月末に出てくる採算表を見て行うのではありません。
 細かい数字の集積であり、毎日の売上や経費の積み上げで月次の採算表がつくられるのですから、日々採算をつくっているのだという意識をもって経営にあたらなければなりません。毎日の数字を見ないで経営を行うのは、計器を見ないで飛行機を操縦することと同じです。これでは飛行機はどこへ飛んでいき、どこに着地するのか、わからなくなってしまいます。同様に日々の経営から目を離したら、目標には決して到達できません。
 採算表は一人一人の毎日の生きざまが累積した結果であるということを忘れてはなりません。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P489より)
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この項目の解説に、「採算は経営者の意志でつくられる」という見出しの内容があります。
経営をシンプルに考えた時、例えば自分一人で商売をしている時を考えると、売上も経費も利益も、すべては自分の裁量次第です。
それがやがて商売の規模が大きくなり、色んな人が関わり始め、業務ごとに分業する組織になると、次第にそれが曖昧になってきます。
しかし結局のところ、どんなに組織が大きくなっても、会社が利益を出せるか出せないかは、結局は社長次第だと稲盛さんは言います。
「採算というのは、良かれ悪しかれすべて経営者の意志の表れなのです。数字というものを目の前にしたとき、経営者は自分自身に対して絶対に言い訳ができないものなのです。」
だからこそ、日々の経営から目を離さず、問題点があればすぐに対処することが必要だということでしょう。

いずれ私自身がそういう立場に立った時のためにも、このことは肝に銘じておきたいと思います。
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How Google Works 私たちの働き方とマネジメント

How Google WorksHow Google Works
(2014/10/17)
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ 他

商品詳細を見る

刺激的な内容で、参考になる箇所がたくさんある本でした。
顧客を喜ばせる事業を志向する企業が発展していくということですよね。
そのためには、そこで働く人達が、顧客を喜ばせることに対して全力で臨む必要があります。
どうすればそうなるのか?
社員がもともと持っている素質も大切だし、入社してからの教育も大切。
また、経営者もそれを常に意識し、社員に伝えていくことも大切。
その大切なことを維持していくための考え方が、色んな形で表現されていて、それがとても刺激的でした。
以下備忘録的に、今回読んで感銘を受けた箇所を羅列しておきます。

●スマート・クリエイティブ
・高度な専門知識を持つ
・分析力に優れている
・競争心も旺盛
・ユーザーのこともよくわかっている
・自発的に行動する
・細かい点まで注意が行き届いている
・コミュニケーションが得意

●文化―自分たちのスローガンを信じる
「ラリーは、気に入らない結果が表示されたウェブページをプリントアウトし、不適切な広告に蛍光マーカーを引いて「この広告はムカつく!」と大書きし、ビリヤード台脇のキッチンの掲示板に貼りだしたのだ。…
何より驚くのは、ジェフら五人は広告担当チームのメンバーですらなかったことだ。…
広告の直接の担当者ではなく、しかも広告が上手く機能しなくても何の責任も問われることのない従業員が集まり、週末をつぶして他人がやるべき仕事に取り組み、収益を生むような解決策をつくりだしたこの一件は、文化の威力を雄弁に物語っている。」

●グーグルの「採用のおきて」
・自分より優秀で博識な人物を採用せよ。学ぶもののない、あるいは手強いと感じない人物は採用してはならない。
・プロダクトと企業文化に付加価値をもたらしそうな人物を採用せよ。両方に貢献が見込めない人物は採用してはならない。
・仕事を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物は採用してはならない。
・熱意があり、自発的で、情熱的な人物を採用せよ。仕事がほしいだけの人物は採用してはならない。
・周囲に刺激を与え、協力できる人物を採用せよ。ひとりで仕事をしたがる人物は採用してはならない。
・チームや会社とともに成長しそうな人物を採用せよ。スキルセットや興味の幅が狭い人物は採用してはならない。
・多才で、ユニークな興味や才能を持っている人物を採用せよ。仕事しか能がない人物は採用してはならない。
・倫理観があり、率直に意思を伝える人物を採用せよ。駆け引きをしたり、他人を操ろうとする人物を採用してはならない。
・最高の候補者を見つけた場合のみ採用せよ。一切の妥協は許されない。

●邪悪になるな
創造的な仕事を協力して行うためには、倫理観を同じくする人達を集めることが大切なんだと思います。

●ラーニング・アニマルを採用する
同じカリキュラムを教えても、それをどう活かしていくかは、それを学ぶ姿勢次第だということ。

●面接のスキルは最も重要
この項目で紹介された
「コインが十二枚あり、一枚だけ重さが違う偽物が混じっている。天秤を三回だけ使って、偽物を見分けるにはどうすればいいか?」
という問題は、昨日小学校6年生の次男に出題したら、紙と鉛筆を持ってきて必死で考えてました(笑)。

売上を極大に、経費を極小に(入るを量って、出ずるを制する)

 経営とは非常にシンプルなもので、その基本はいかにして売上を大きくし、いかにして使う経費を小さくするかということに尽きます。利益とはその差であって、結果として出てくるものにすぎません。したがって私たちはいつも売上をより大きくすること、経費をより小さくすることを考えていればよいのです。
 ですから、〔原材料費〕は〔総生産〕の何パーセントでなければならない、とか〔販促費〕はこれくらい必要だろうといった常識や固定概念にとらわれてはなりません。
 売上極大、経費極小のための努力を、日々創意工夫をこらしながら粘り強く続けていくことが大切なのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P479より)
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製造業においては、製造費はどこも同じような原料を使用していますから、余程特殊な仕入先を確保しているのでなければ、製造原価は似てくるはずです。
だとすれば、同業者で黒字と赤字の明暗を分けるのは、販管費の差というのは至極当たり前ですが、なるほどと思わされました。
また、経費を極小にしていくためには、まずは問題がどこにあるのかを明確にする方法を考えるのが大切だということも、そのとおりだと思います。
そして問題点が明確になったら、それを解消するためにメンバー全員が本気で取り組む姿勢が必要です。
ここがぼやけるために、結局は改善が進まないというケースは、色んな場面で本当によく見受けられます。
リーダーが覚悟を示し、問題点を具体的に指摘し、徹底的に改善する方法を全員で考えるという姿勢を作り出すこと。
これがリーダーに課せられた使命です(多分に自戒の念を込めて…)。

値決めは経営である

 経営の死命を制するのは値決めです。値決めにあたっては、利幅を少なくして大量に売るのか、それとも少量であっても利幅を多く取るのか、その価格設定は無断階でいくらでもあると言えます。
 どれほどの利幅を取ったときに、どれだけの量が売れるのか、またどれだけの利益が出るのかということを予測するのは非常に難しいことですが、自分の製品の価値を正確に認識した上で、量と利幅との積が極大値になる一点を求めることです。その点はまた、お客様にとっても京セラにとっても、共にハッピーである値でなければなりません。
 この一点を求めて値決めは熟慮を重ねて行わなければならないのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P444より)
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ここだけは解説が35ページもあります。
いかにこの項目が重要だと稲盛さんが考えているかということだと思います。
私自身も、最初に稲盛さんの別の著作でこの「値決めは経営である」という言葉に接した時、「これだ!」と思いました。
私の携わる業務も製造現場なので、コストダウンに関しては常に意識しつつ、一方で営業がそれをどうお客様に伝えて値段を決めているのかという点では情報がほとんどありませんでした。
やがて私も管理職になり、会社の数字もある程度知ることができるようになると、値決めに関する情報がないことに疑問を感じるようになりました。
そもそも現場のコストダウンも、お客様の要望に沿った形で行われなければ、全く無意味です。
しかしそんなことはお構いなく、現場の都合だけで物ごとが進み、営業はそれをそのままお客様に伝える。あるいは営業が、この値段でしか売れないからと現場へ相談もなく値引きをして売る。
こんなことで自分たちが作っているものの価値が本当に伝わるわけがありませんし、やがては価格競争に巻き込まれて利益がどんどん損なわれていきます。
それを理解して、本来の自分たちの価値を見つめなおすために必要なのは、自分自身の意識改革しかなく、リーダーはそのためのメンバーへの教育を日頃から怠らないことしかないと思います。

会社にとって最も大切なのは、人ですから。

高い目標をもつ

 創業時、京セラは間借りの社屋でスタートし、従業員が百人に満たない頃から「京セラは世界的視野に立って世界の京セラへ前進する」と言ってきました。ちっぽけな会社でありながら世界に目を向けるということは、高く大きい目標をもつということと同じです。
 高い目標を設定する人には大きな成功が得られ、低い目標しかもたない人にはそれなりの結果しか得られません。自ら大きな目標を設定すれば、そこに向かってエネルギーを集中させることができ、それが成功のカギとなるのです。
 明るく大きな夢や目標を描いてこそ、想像もつかないような偉大なことが成し遂げられるのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P435より)
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高い目標をもつというのは、案外難しいものです。
昨日最終回を迎えたNHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』で、黒田官兵衛が晩年に「天下を狙う」という野望で動きます。
しかし、「天下を狙う」という目標を掲げていた大名は群雄割拠の時代であっても多くありませんでした。
なぜか?
それは、ほとんどの大名が「天下統一」という目標に対して、「リアルなサクセスストーリーをイメージする」ことができなかったからだと思います。
徳川家康は自身が開いた幕府を安定的に治めるための方策を細かい部分まで築き上げ、次世代へ引き継がせました。
それは家康が将来へのイメージを、ずっと以前から描いてきていたから可能だったのでしょう。
果たして如水は同様のことを考えていたのでしょうか?

高い目標をもつことは大切です。
しかしより大切なのは、その目標をどうやって達成し、達成した先には何があるのかというイメージを共有できるかということだと思います。
それがなければ、仮に目標に到達できても、それは一瞬の喜びでしかありません。
そしてその後には、混乱と苦悩が待っています。

ガラス張りで経営する

 京セラでは、信頼関係をベースとして経営が行われています。そこでは、経理面をはじめ、すべてのことがオープンになっており、何ら疑いをさしはさむ余地のないシステムが構築されています。
 その一つの例として、〔時間当り採算制度〕では全部門の経営成績が全社員に公開されています。自分たちのアメーバの利益がいくらで、その内容はどうなのかが誰にでも容易に理解できるようになっています。一方、私たち一人一人も同じように心をひらき、オープンに仕事をすることを求められています。
 このように社内がガラス張りであることによって、私たちは全力で仕事に取り組むことができるのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P429より)
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すべてをオープンにするというのは、勇気がいることです。
ごまかしがきかないので、常に自分の行動に説明が必要になります。
しかし、説明しにくいこと、説明が難しいことは往々にしてあります。
その場合に、それをどうやって表面化し、皆を納得させ、許容していくのか。
ここがオープンにする際の最も重要な点だと思います。
言い出しにくいことを言いやすい雰囲気を作ることがまず第一ですし、それを許可するかどうかの根拠を定めることも必要でしょう。
そうすることで、皆がどういう判断で行動しているかがよくわかるようになり、それに対する会社の基準というのも明らかになるので、社員も行動に迷いが少なくなると思います。

独創性を重んじる

 京セラは、創業の時から独創性を重んじ、人の模倣ではなく、独自の技術で勝負してきました。他社ができないといったものを喜んで受注し、全員が必死の努力でこれをつくり上げ、結果として独自の技術を次々に確立・蓄積してきたのです。
 大河内記念生産特賞や科学技術長官賞を受賞し、京セラが大きく飛躍するきっかけとなったマルチレイヤーパッケージの開発は、まさにこのことを実証しています。
 何としてもやり遂げなければという強い使命感をもち、毎日毎日創意工夫を重ねていく、その一歩一歩の積み重ねが、やがてすばらしい創造へとつながっていくのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P416より)
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独創性と言ってもこの場合、何か新しいものを考えだすというよりも、お客さんから「こういうのがほしいんだけど、どこにも売ってないんだよね」というものを作っていったということでしょう。
もちろんそれは今までにないものなので、完成させるには何度も試行錯誤を繰り返し、苦労の連続だったと思います。
そしてそういう精神的にも負担の大きい作業に取り組むためには、前向きな発想は欠かせません。
『京セラフィロソフィ』で繰り返し語られている働くための心構えの言葉は、そういう前向きな発想ができるようになるための日々の訓練のような気がします。
毎日これらの内容を見返すことで、常に前向きな気持ちを忘れずに保ち続けること。それができてはじめて日々創意工夫を重ねていく努力ができるのだと思います。
よい習慣がよ良い精神を育み、よい精神がよい製品を作り、よい製品がよい組織を生み出すということなのでしょう。

ベクトルを合わせる

 人間にはそれぞれさまざまな考え方があります。もし社員一人一人がバラバラな考え方に従って行動したらとうなるでしょうか。
 それぞれの人の力の方向(ベクトル)がそろわなければ力は分散してしまい、会社全体としての力とはなりません。このことは、野球やサッカーなどの団体競技を見ればよくわかります。全員が勝利に向かって心を一つにしているチームと、各人が「個人タイトル」という目標にしか向いていないチームとでは、力の差は歴然としています。
 全員の力が同じ方向に結集したとき、何倍もの力となって驚くような成果を生み出します。一+一が五にも十にもなるのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P412より)
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日本人の気質として、ベクトルを合わせることを大切にし、それに対して多くの時間を使う傾向があります。
個々の力を結集させることに重点を置いているのです。
その反面、個人が突出することを好まない傾向もあります。
それが良いか悪いかは別にして、日本人の組織を率いていくには、その方法が最も効果的だということです。
そうやって、組織を強くすることは成功事例が多いのですが、問題はそれを率いていくリーダーの力量がなかなか伴わないことです。

過去の例を見ると、日本人の気質とは異なるリーダーが、ベクトルの合った日本人の組織を率いている時に、その集団は急速な成長を遂げます。
ただし、ある程度成長を遂げた組織はやがてリーダーを葬ります。
そして組織が独自の判断で動きはじめ、その結果崩壊していきます。

組織が強くなりすぎるのも良くないってことですかね。

全員参加で経営する

 京セラでは、アメーバ組織を経営の単位としています。各アメーバは自主独立で経営されており、そこでは誰もが自分の意見を言い、経営を考え、それに参画することができます。一握りの人だけで経営が行われるのではなく、全員が参加するというところにその神髄があるのです。この経営への参加を通じて一人一人の自己実現が図られ、全員の力が一つの方向にそろったときに集団としての目標達成へとつながっていきます。
 全員参加の精神は、私たちが日頃のひらかれた人間関係や仲間意識、家族意識をつちかう場として、仕事と同じように大切にしてきた会社行事やコンパなどにも受けつがれています。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P403より)
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昨日の項目で、従業員に株を持たせることの是非について書きました。
要は従業員にも「自分もこの会社の経営に参画しているんだ」という意識をもってもらうための方策で、その目的が達成できるのであれば、あえてリスクを覚悟で株を持たせる必要はないと稲盛さんは考えているようです。
そしてその方策として考えだされたのが、「アメーバ組織」です。

人の意識というのは、所属している組織が大きくなればなるほど希薄になります。
自分一人の影響力が感じられなくなるからです。
だからなるべく小さな集団をたくさん作り、その集団をまとめていくという役割を作ることで全員の意識をなるべく合わせていこうというのが、アメーバ組織の考え方です。
とても優れた組織マネジメントだと思います。
ただし、これを実際に運用するのは簡単ではありませんが…。

How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』の中でも、従業員の意識についてGoogleの事例が紹介されていますが、その内容はちょっと衝撃的です。
興味がある方はぜひご一読を(読み終わったらこのブログに感想書きます)。

パートナーシップを重視する

 京セラでは創業以来、心の通じあえる、信頼できる仲間づくりを目指し、これをベースに仕事をしてきました。したがって社長どうしは、経営者と従業員という縦の関係ではなく、一つの目的に向かって行動を共にし、自らの夢を実現していく同志の関係、つまりパートナーシップという横の関係が基本となっているのです。
 一般にありがちな権力や権威に基づく上下関係ではなく、志を同じくした仲間が心を一つにして会社を運営してきたことにより今日の発展があるのです。
 これはパートナーとしてお互いを理解しあい、信頼しあえる人間同士の結びつきとなったからこそ可能であったのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P399より)
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この項目の解説で、稲盛さんは従業員に株を持たせることの効果と危険性を説明しています。
京セラの場合は、自身が創業者であり、また経営者が世襲ではないという理由で従業員に株を持たせたそうです。しかし、世襲制の二代目、三代目の社長の場合は、その株が悪い人に渡ってしまう危険性があるので、やるべきではないと言っています。
それって、どうなんでしょうね?
創業者はいいが、二代目や三代目は創業者ほどカリスマ性がないだろうから、あまりリスクの大きい方法はとらないほうがいいということなのか、世襲制と従業員が株を持つという経営方針が相容れないということなのか、そのあたりの理由がはっきりしません。
いずれにしても、社長が経営の実状をしっかり把握して、従業員を引っ張っていけるのであれば、別に従業員に株を持たせる必要はない気はします。
「京セラはたまたま創業当時従業員に株を持たせたからそのまま続けているが、みんなはそんなことしなくてもいいと思うよ」
ってことですかね?
プロフィール

たけ

Author:たけ
読書遍歴
太宰治(高校時代)
福永武彦、司馬遼太郎、田中芳樹(大学時代)
京極夏彦、永倉万治、佐藤賢一(20から30代)
最近はビジネス書がほとんどで、フィクションはときどきしか読まなくなりました。

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